Alape|125年の歴史

Alape|2022年10月28日 掲載

世界遺産の街ドイツ・ゴスラーに拠点を置くドイツ屈指のホーローメーカーAlape(アラぺ)。シンプルでありながら独創的なデザインの数々は、高い寸法精度とプレス技術により形作られ、ホーローならではの透明感のある艶やかな白と、トレンドをとらえたカラーバリエーションは個性を演出し、暮らしをより豊かな空間へと導くことを約束をしてくれます。125年余りの歴史を刻むと共に進化し、世界中で多くの信頼を得ているAlapeの魅力とその技術をご紹介。

Alape 125年の歴史

1896年、ドイツ・ザクセン州ペーニッヒにて、アドルフ・ランプレヒト:Adolf Lamprechtにより創業されました。ホーロー製の水汲み用ピッチャーや洗面器、エナメル製加工品の製造を手掛けていたアラぺは、1930年、後のサニタリーシンクやガーデンシンクの礎となるモデル「BUCKET SINK AG」を発表。

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1954年 第二次世界大戦後、ドイツ・ゴスラーにて再出発を果たしたアラぺは、1970年世界初のビルドイン型ホーロー洗面器「EW3」を発表。当時、最先端であった水栓金具の取付用の開口が施された、シンプルで空間を選ばないデザインの洗面器は、反響を呼び、多くの建築家により採用されました。

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ビジネスチャンスを広げ、画期的な生産技術の革新を遂げたアラぺは、1981年ヨーロッパ屈指のドイツ人デザイナーDieter Siger(ディータ・ジーガ)との協業により、LavaSetを発表。この発表を機に、ポストモダンを象徴するような画期的な水まわり製品が次々と誕生しました。

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1995年には、ドイツ人デザイナー:ゲルハルト・ブッサルトとの協業により、僅か3㎜の鋼板のエッジにガラス加工と同じCカットという面取りを施す事で釉薬を乗せる事に成功。球体の3分の1を再現したDish basin:皿型洗面器SB.Kを創り出しました。
「手を洗う動作=円を弧を描く球体」であることからインスピレーションを受け誕生した繊細な形状は、水まわりに比類なき感覚と、デザインの可能性を切り開きました。

Alape_SB.K

その後アラぺは、“Shaping Space”を掲げ、よりスタイリッシュでシャープに、印象的な空間を形づくるデザインへと一新。BETTY BLUEや、INSIDE S といった個性的で印象的な数々の製品を発表。2011年にはレッドドットデザイン・IFデザイン・GDC・グッドデザイン賞・ドイツデザイナーズクラブなど合わせて19もの国際的なデザイン賞の金賞を受賞するという快挙を成し遂げました。

betty-blue

2001年、ドイツ高級水栓金具ブランド・ドンブラハグループの傘下となったアラぺは、ドンブラハとのデザインコラボレーションを開始。ドンブラハの独創的な水栓金具と組合せが可能になりました。最も美しい比率より導き出された水栓金具と、極限まで無駄を削ぎ落し作り出される卓越したデザインの洗面との組合せの数々は、印象的なものから、エレガントなものまで多岐に渡り、日常を上質へと導いてくれます。

創業期、工業化、世界大戦、戦後復興というドイツの歴史と共に歩んできたにアラペ。120年以上に渡り、ホーローと言う素材と真摯に向き合ってきたその姿勢こそがアラぺの歴史なのです。

印象的な空間を創り出す

デザインポリシー

時代の変化と共に生活空間に対する人々のニーズ。その「変化」はアラぺにとって新しいコンセプトの源となり、優れたデザイン・パートナーとの協業により、製品デザインをさらに進化させ、ブランドの精神を具現化すると同時に、新しい製造工程を生み出してきました。
アラペの最大の特徴である多様なフォルムは、高い寸法精度を可能にする「鋼板」そして、製品の耐久性を高める「ホーロー」この2つの素材により具現化され「形」「繊細さ」そして「色」の相互作用によりアラぺならではの独自性を創り出してきました。

1970年「EW3」の発表以来、新しいカラーコンセプトにより、表現豊かなインテリアトレンドを水まわりに発信し続けてきたアラぺ。仕上げに関する専門知識は製品開発において重要な役割を担い、幅広いカラーバリエーションを実現。2020年にリリースされた「Aquaアクア」「Terraテラ」シリーズでは、色と素材自身が持つテクスチャーの相互作用により、洗面の表面は生き生きとした輝きを放ち、光によって色や透明感の異なる色調が踊る表面は、従来の白を基調としたシャープで洗練されたフォルムに、色と質感と言う新たな価値を加え、存在感を放つインテリア・アイテムへと進化。

「水」広大な「自然」にインスパイアされ誕生した同シリーズの独創的かつ味わい深い色彩と質感は、よりインテリア性の高い極上の水まわり空間を演出してくれます。

アラぺが選ばれる理由

鋼板という素材の特徴を最大限に生かし、自由自在にプレスするアラぺ社の技術は、セラミック製品とは一味違う薄くシャープなエッジを実現可能にしました。
約830度の熱で金属にガラスの釉薬を焼きつけ、3度の焼成を経る”Triple Glaze”工法により、耐久性・耐薬品性・耐磨耗性の優れたホーローに仕上がります。汚れの粒子や、微生物を蓄積しない細孔のない硬質なガラス質の表面は、汚れがつきにくく衛生的で清掃も簡単です。

精度
最大公差±1mmの高い寸法精度を誇る。施工条件に沿った、自由度の高い独自の工法を確立

耐久性
金属にガラスの釉薬を焼きつけるホーローは、耐熱性、耐久性、耐薬品性、耐摩耗性や耐衝撃性に優れ、省メンテナンス

清掃性
汚れの粒子や、微生物を蓄積しない細孔のない硬質な表面仕上げは、衛生的

軽量
僅か1.5~3mmの極薄な特殊鋼板により形成される製品は、セラミック製の手洗器と比較し、約4倍も軽量

環境への配慮
カドミウム、鉛、化学溶剤などの有害物質を含まない環境に優しい生産プロセス

輸送コスト
非常に軽量なホーローは、1プロジェクトあたりの人員・時間・輸送コストも削減

環境を保護し循環させること

アラぺ製品は、リサイクル材として汎用性の高い鋼を主原料とし、強化チタン、低炭素鋼を使用。研削ボール、ガラスフレーク、着色顔料(石英、長石、ホウ砂など)の天然鉱物を釉薬の原料とし、カドミウム、鉛、化学溶剤などの有害物質を含まず、環境に配慮した生産プロセスで製造されています。

原材料の選択から製造、リサイクルまで、製品のライフサイクルのすべての段階においた「責任ある行動」、耐久性に優れた鋼板ホーローの持つ機能性やその独特な風合い、そして素材自身がもつ「持続性」が人々を惹きつける理由の一つと言えるでしょう。

モノを選ぶ時、デザインやサイズは気にしても、それらが「何の素材を使い」「どのように製造されているのか」まで考え、モノを選ぶ人は、まだまだ少数派と言えるでしょう。社会全体としても、「エシカル」や「サスティナブル」のテーマに取り組もうとする機運は高まっているものの、依然として環境への負荷は大きいままです。製造する側、そして使い手も「モノに対する価値観」を見直すべき時がきているのかもしれません。

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